1 障害者の権利擁護等に関する条例

本市は全国に先駆けて障害者の権利擁護等に関する条例を制定。重度の知的障害者を含む排尿・排便機能障害を有しない障害者への紙おむつの助成は、障害者の自立の促進にそぐわないとして現在行われていないが、重度の知的障害者に紙おむつの支給をすべきではないか。

本市の紙おむつ支給は、先天性疾患による神経障害で排泄機能に障害のある3歳以上の方、3歳未満で発症した脳性まひ等の運動機能障害で排泄の意思表示が困難かつ自力でトイレに行けない方が対象。重度の知的障害の方は幼児期からのトレーニングで排泄が自立している方もおり、紙おむつの使用は個々様々。平成25年11月の療育手帳所持者アンケートでは普段紙おむつを使用している方の13%が一日中使用、夜間のみ2.8%、重度知的障害の方の1割強が紙おむつ使用とのこと。サービスの提供について更に研究する。

2 災害対策

本市は慢性的な浸水箇所に雨水幹線や調整池の設置等の対策を講じているが、今も慢性的浸水の起こる地域がある。浸水対策について静岡市を視察。静岡市は、高地から低地への雨水流出対策を公共施設に活用、民間住宅に雨水を溜めて必要な時に雨水を使う貯水タンクの設置助成等、浸水緩和策を行っている。小さなことだが、市全体で促進すれば大きな効果が見込まれる。見解を伺う。また、小学校のグラウンド等に貯留施設の設置や上流の上尾市に流量に関する協力要請、下流河川の整備促進を県に要請するなど複合的に対策を講じるべきではないか。

浸水対策事業の推進は大変重要。河川改修事業や下水道・雨水管整備事業の推進、学校の校庭や公園などに一時的に雨水を溜める流域貯留浸透事業、道路を利用した雨水貯留管の整備等で浸水被害の軽減を図っている。平成20年度制定のさいたま市総合雨水流出抑制対策指針に基づき、幅18m以上の道路改築時に雨水貯留浸透施設の設置、18m以下の道路改築時の浸透舗装の促進による雨水流出抑制等、都市型水害にも対応できる総合的治水対策を行っている。一定規模以上の民間開発行為には貯留浸透施設の設置を強く指導。防災マップを市民に公表し、防災意識の向上を図っている。今後さらに河川や下水道の整備を進め、貯留施設新設の検討、防災マップの更新等、総合的広域的に浸水被害軽減に努める。

内水氾濫が起こりやすい芝川都市下水路と、調整池設置のための用地買収が難航している奈良町地域の浸水対策について伺う。

桶川市、上尾市、さいたま市を流れる芝川都市下水路は3市で協定を結び、浸水被害軽減のための適切な管理に努めているが、未だ浸水被害が発生。現地調査を行い検討している。3市で協議を重ね、下流部の一級河川芝川を管理している埼玉県に、河川の計画断面の早期確保と河川に堆積した土砂のしゅんせつ等を引き続き要望する。奈良町地区の調整池用地買収は順次進めており、用地取得率45%。今年度も地権者に粘り強く交渉。当該地区の浸水対策を推進する。

答弁にある芝川下水路の現地調査とはどのようなものか。

地盤の高さ・排水経路・排水施設の状況などの詳細を確認し、その結果をコンピューターで解析。浸水の発生要因を推定し、効果的な対策につなげたい。

3 子育て支援

WHOによれば、出産後の女性の約2割が欝にかかる。産後ヘルパー事業を実施している自治体は13%。国は本年度予算から妊娠・出産・子育ての切れ目ない支援のモデル事業を開始。本市もさまざまな支援事業を展開しているが、虐待や自死など出産前後の不安に起因する問題の深刻化を防ぐために、早い段階からの正しい妊娠出産知識と育児不安を解消する適切な支援体制が求められる。母子コーディネーターを保健所、健康センターに配置すべきではないか。

現在、出産前教室、妊婦訪問、専門相談窓口設置など様々な相談支援を行っている。産後は保健所・保健センターで産婦・新生児訪問と育児相談・離乳食教室を実施し、状況に応じた個別支援も継続的に行っている。保健センターには保健士・管理栄養士・歯科衛生士が配置されている。更なる支援充実に向け研究する。

産褥期に特化した情報、妊娠中や産後の子育てなどの情報を配信するメールマガジン等の創設について伺う。

現在、子育てポータルサイトさいたま子育てWEBで産前産後・子育て情報を発信している。核家族化による子育て世帯の孤立化の中、ぬくもりのある対話による支援が重要と考える。他の自治体の取り組みなどを研究する。

産褥期に受けたいサービスを受けるため、民間のさまざまな業種がサービスを提供できるようにすべきではないか。

本市は産前産後の母親が体調不良で家事や育児をする人がいない世帯に子育てヘルパー派遣を行っている。利用条件などを見直し、民間関連事業者等関係機関と連携しながら、更なる支援の充実を図る。

4 がん対策

がんの中で日本人に最も多い胃がん患者は約21万人。年間5万人が死亡。1994年WHOはピロリ菌を確実な発がん物質と認定。日本の調査ではピロリ菌除菌により胃がんの発生率が3分の1に抑制された。ピロリ菌の感染率は10代では10%以下だが、50代で約50%、60代以上では80%。胃がんについて先進的に取り組んでいる高崎市では、ABC検診(採血によりピロリ菌感染の有無と血清ペプシノゲンによる胃粘膜萎縮度を調べる胃がんリスク検診)を実施。ABC検診は食事の制限が無く、採血のみで費用も安い。近年、実施する自治体が増えている。ABC検診導入について伺う。

厚生省の有効性評価に基づく胃がん検診ガイドラインでは、ピロリ菌が胃粘膜萎縮の進行に関与するとしているが、感染者のすべてが胃がんになるわけではない。現在、ピロリ菌除菌が胃がんのリスクを低減するという研究結果が集積されつつ、除菌療法による胃がん予防が期待されている段階。同ガイドラインでは、ABC検診は有効性を示唆する科学的根拠に欠けるとして、行政が行う対策型検診としては推奨していない。今後の動向を注視する。